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2018/09/30

Hanoi Ki Aikido特別講習会

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9月22日(土)~9月23日(日)の二日間、ベトナム・ハノイで「Hanoi Ki Aikido特別講習会」が開催されました。都築誠二師範(心身統一合氣道七段/岡山)が本部から派遣され、指導しました。今回の講習会では対象を限り、初日は約50名、二日目は約80名が参加しました。

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写真の左が都築誠二師範、右がHanoi Ki Aikidoのチーフインストラクターのアインさんです。アインさんは大学で学ぶために来日し、その後、岡山で都築師範の元で心身統一合氣道を学びました。ベトナムに帰国する前の数年間は、私も集中的に指導をしました。

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アインさんは日本語が堪能で、漢字も日本人と同じくらいに使いこなします。講習会では都築師範の通訳を務めました。講習会後、アインさんから私に日本語で御礼のメッセージが届きました。

「心身統一合氣道ハノイの3周年設立記念に値する素晴らしい講習会でした。都築先生の伝え方は楽しくて暖かい雰囲氣の中、ベトナムの人たちが満足そうに笑顔を見せてくれるのを見るだけ私も嬉しく感じます。本当に言葉、民族、宗教などは関係なく合氣道に通じて有意義な人間関係や文化交流のことができ、何より感謝する氣持ちいっぱいです。」

私自身の海外での指導スケジュールは数年先まで決まっていますが、近い将来、ベトナムに指導に行けることを心から願っております。

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2018/09/28

特別対談(山藤賢様)

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『心身統一合氣道会 会報』では各分野の第一線の方との特別対談を行っています。バックナンバーをWebで不定期に公開しています。

今回は山藤賢さんです。

山藤さんは「なでしこジャパン」のチームドクターとして活動され、現在は医療経営者、現役の臨床医としても患者さんと向き合いつつ、昭和医療技術専門学校の学校長としても学生の教育に携わっています。

対談はこちらからご覧頂けます。

10月9日(火)に発売される新刊『「氣」が人を育てる - 子どもや部下の能力を最大限に引き出す教育とは -』では、山藤さんと本格的に対談しています。

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2018/09/23

第37回全日本心身統一合氣道競技大会

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2018年9月23日()に心身統一合氣道会・天心館道場(栃木)にて「第37回全日本心身統一合氣道競技大会」を開催いたしました。

心身統一合氣道には試合がありません。この競技大会は技の優劣ではなく心身統一の深浅を競い合います。日本全国から113名の学生が参加し、「中等部」「高等部」「大学部」に分かれ個人・団体で競技を行いました。

競技大会の結果は心身統一合氣道会ホームページでご覧頂くことが出来ます。入賞した皆様には、誠におめでとうございます。

この競技大会は総てボランティアによって運営されています。ご協力を頂いた皆様には誠に有り難うございます。また協賛を賜りました全国の道場・教室、個人・法人の皆様に心より御礼申し上げます。

【9月24日追記】
本大会の後援を頂いた東京新聞で、大会の様子と結果が記事で報じられています。こちらでご覧頂けます。

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2018/09/20

新刊のお知らせ

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10月9日(火)にワニブックスPLUS新書から新刊が出ます。教育をテーマにした初めての著書です。

「氣」が人を育てる - 子どもや部下の能力を最大限に引き出す教育とは

藤平光一先生は心身統一合氣道を「生活の中の合氣道」と定義しました。稽古を通じて「氣」というものを理解し、生活全般に活かすことが重要であると説きました。そのなかでも特に重要なのが、「持っている力を最大限に発揮する」こと、そして「持っている力を最大限に引き出す」ことの二つです。本書は後者の「持っている力を最大限に引き出す」ことがメインテーマです。

昭和医療技術専門学校という学校があります。

国家資格である「臨床検査技師」という医療従事者を養成する専門学校で、一学年80名(三年制で総勢240名)います。全国平均で合格率70%台の国家試験で、毎年100%近い合格率を保っています。合格率を上げるために成績の悪い生徒をふるい落とす学校もあるそうですが、この学校はそれをしません。あくまでも「全員合格」を目指します。

一日中、勉強を詰め込むのかと思えば、富士山に登ったり、キャンプに出かけたり、海外旅行をしたり、国家資格の取得に直接関係ないことも徹底しています。いわゆる世間の常識に異なることばかりです。しかし、「氣」というものを通じてみることで紐解かれていきます。

学校長の山藤賢先生は、2016年から心身統一合氣道を学んでいますが、それより前から、教育の現場で「氣」を体現していたようです。そこには小手先のテクニックではない「何か」があります。本書では、山藤先生との対話を通じてそこに迫っています。対談の内容を補足するために、私の解説も掲載しています。

近年の傾向として、分かりやすい本、薄い本が良く手に取られますが、この本はそこを目指さず、時間をかけて、本氣で読んで下さる方のために書きました。使っている言葉・表現こそ平易なのですが、少々、歯ごたえがあるかもしれません。本書が皆さまのお役に立てば最高の喜びです。

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2018/09/16

道場開き(登心館道場)

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本日、登心館道場(旧:登戸教室)の道場開き式・祝賀会に参列いたしました。

道場開き式では登心館道場の指導員、および関係者が参列のなか私が氣祓いを行いました。祝賀会では長年にわたって活動している会員も加わり、道場認可のお祝いをいたしました。

「登心館道場」の名称は、所在地である神奈川県川崎市多摩区登戸の「登」、そして登山のように「目標に向けて一歩ずつ確実に歩みを進めていく」という意味から名付けられました。

登心館道場の眞藤秀生館長を中心に、指導員・会員の皆さんのサポートの元、今後も益々発展していくことを願っております。

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2018/09/03

心を決める

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藤平光一宗主は私の師匠であり、父でもあります。

ひとたび「師匠と弟子」という関係になると、「親と子」ではなくなり、「親父」や「お父さん」と呼ぶことは全くなくなります。振り返ってみると、親子関係であったことを懐かしくさえ感じます。

親子時代のことで、ふと思い出したことがあります。父は「心を決める」ということを大事にしていました。心を決めずに物事を始めてしまうと、そこには必ず迷いが生じます。一つのことをやり遂げるには、まずは心を決めることが不可欠です。

小学校低学年まで、私はいわゆる「虚弱児」でした。原因不明の熱によって、学校を3ヶ月間も休んだこともありました。そんな私に、父は、毎朝風呂場で水をかぶるように勧めたのです。「夏の暑い日から始めて、少なくとも一年間は続けなさい」と。

当時、小学4年生であった私は、こういわれて始めることにしました。始めのうちは真夏の水浴びなので、氣持ちよくかぶっていましたが、秋頃から徐々に状況が変わっていきます。冬になると、朝を迎えるのが憂鬱で仕方がなくなりました。

そんな私に、父は「心を決める」という話をしました。「水をかぶる」「水をかぶらない」という選択肢が自分にあると、そこに迷いが生じて辛くなってしまう。「水をかぶる」と心を決めて行いなさい、というのです。

はじめは、「根性論」をいわれているように感じていましたが、なるほど「何とかしてさぼれないか」と迷いながら水をかぶると、服を脱ぐだけで寒氣がして、水もとてつもなく冷たく感じます。

ところが、「水をかぶらない」という選択肢(可能性)を捨てて、水をかぶる前提で行うと、思うほど辛くありません。前の日の晩から、すでに心が決まっている感じがあるのです。

その違いを身体で会得した私は、自発的に取り組むようになり、「心を決める」ということを徐々に覚えていったのでした。

そうこうしているうち、一年が経って、また夏を迎えました。その頃には「心を決める」ことがかなり習慣づいていました。いきなり止めてしまうのも、何だか寂しいような感じもあって、結局、中学に進学するまでさらに二年続けることにしました。

このときの体験が「心を決める」という私の基本姿勢をつくることになりました。

私の場合は「水をかぶる」という方法が最も適していたと思いますが、実際のところは他のことでも良いのでしょう。「心を決める」習慣をつけることが目的なのですから。

「心を決める」ことは、これから社会に出る皆さんには特に重要です。

社会人として一つの選択肢を選ぶ以上は、いったん他の選択肢は捨て、心を決めて臨むことです。しかし、他の選択肢を捨てられない人が多いのです。すると、苦しいことに直面し「自分はこんなことをしていて良いのか」「自分にはもっと他に道があるのではないか」と迷い始めます。この迷いが生じると、もはや困難を乗り越えることは出来ません。

すべきことを総てした上で、自分が歩む道ではないと確信するならば、そのときは別の道を選べば良いだけです。それもまた「心を決める」ことだからです。

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