特別対談(井上高志様)
『心身統一合氣道会 会報』では各分野の第一線の方との特別対談を行っています。バックナンバーをWebで不定期に公開しています。
今月は株式会社LIFULL 代表取締役の井上高志さんです。井上さんは多忙なスケジュールのなか、心身統一合氣道の稽古を継続なさっています。
対談はこちらからご覧頂けます。
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今月は株式会社LIFULL 代表取締役の井上高志さんです。井上さんは多忙なスケジュールのなか、心身統一合氣道の稽古を継続なさっています。
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藤平信一です。
6/21(木)~6/24(日)の4日間の日程で、アメリカ・サウスカロライナ州のグリーンビルにあるFurman Universityにて「EKF Summer Camp」が開催されました。この大学は歴史のある名門大学です。総ての講習で私が指導いたしました。
EKFは"Eastern Ki Federation"の略で、アメリカ東海岸にある心身統一合氣道の支部による連盟です。私が一人一人の参加者に直接指導出来るように、2015年から全米ではなく地域毎に指導する仕組みが導入されました。90名の皆さんが参加されました。
講習は勿論のこと、懇親やイベントも大変充実しており、参加者はたいへん親交を深めていました。EKFの皆さんには大変お世話になりました。ホストを務めて下さったチーフ・インストラクタのDavid Shaner先生に心より感謝を申し上げます。
来年(2019年)は、同じ時期にラスベガスにて、アメリカ総ての地域の指導者が集まる全米講習会が開催される予定です。心身統一合氣道会の指導員・会員で、所属する道場教室責任者の推薦があれば、日本からも全米講習会に参加することが可能です。
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藤平信一です。
本日、心身統一合氣道会 天心館道場(栃木県)にて、「大学合氣道部合同稽古」を開催しました。大学合氣道部間の交流を目的に年に一度開催しています。
首都圏にある心身統一合氣道会公認の大学合氣道部(慶應義塾大学・国際基督教大学・首都大学東京・東京工業大学・日本大学・早稲田大学/50音順)から74名が参加しました。
私、藤平信一、小原英雄師範・宮﨑宏幸師範・小堀智則師範が指導しました。学生の皆さんは520畳の大道場で伸び伸び稽古していました。
稽古後には懇親のための食事会も行われました。稽古と懇親を通じて大学合氣道部間の交流を深めることが出来たようです。来年も同じ時期に合同稽古を開催する予定です。
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藤平信一です。
今回はビジネスのフィールドの話です。
いま心身統一合氣道の学びは、日本を代表する大きな企業の幹部育成の研修で、本格的に取り入れられています。バブル景氣の頃は、めずらしさで取り入れる会社が多かったようですが、現在では、明確な目的を持ち、具体的な成果を求めて導入されています。
「形のあるもの」ではなく、「形のないもの」にフォーカスすることが、激動の時代を乗り越えていくための確かな力になっているようです。
ある「問題」が生じたとしましょう。すべき努力をしているにも関わらず、問題が解決しないとしましょう。最大の原因はいったい何でしょうか。
多くの人は、「知識の不足」「スキルの不足」「経験の不足」など、自分に不足しているものを原因として挙げるかもしれません。それらは問題が解決しない一つの要素ではありますが、最大の原因は「何が問題か」を正しく理解していないことにあります。
「何が問題か」を間違えると、どれだけ努力しても解決はしません。そして、真の問題は、データなど「形のあるもの」にあるのではなく、氣のように「形のないもの」にあることが多いのです。
例えば、こちらが伝えたいことが正しく伝わらないとしましょう。勿論、それは「伝える内容」や「伝え方」にも課題があるのですが、最大の原因は「氣が通っていないこと」にあります。
この場合、「氣が通う=信頼関係の構築」と置き換えると分かりやすいかもしれません。信頼関係が十分に構築されていなかったり、ヒビがあったりすると、「氣が通っていない状態」になっています。その状態でいくら相手に伝えようとしても、正しく伝わりません。
氣が通っている状態、すなわち信頼関係が構築されているときは、伝えたい内容は正しく伝わっていきます。つまり、「何を伝えよう」「どのように伝えよう」という以前に、どうしたら相手と氣が通うかに取り組むことが重要なのです。
「伝える内容」や「伝えたいという思い」で精一杯になっていると、氣が通っているかをみることなく、そのまま突き進んでしまいます。その結果、うまくいかず、「伝える内容が悪かったのではないか」「伝え方が悪かったのではないか」と振り返るわけです。
しかし、それは真の問題ではありません。「何が問題か」を捉え間違っているので問題が解決しないのです。そして、同じことを形を変えて何度でも繰り返すことになります。
まずは「氣が通う」「氣が滞る」というフレームワークを持つこと。次に、それらを正しく感じ取れるように具体的な訓練をすることです。臍下の一点に心を静めると「氣が通う状態」「氣が滞る状態」、どちらも正しくキャッチ出来るようになります。
「伝えてはいけないときに相手に伝えてしまう」「伝えなければいけないときに相手に伝えられない」といったタイミングに関する判断ミスも少なくなります。特に、コミュニケーション、ネゴシエーションには不可欠です。
これは心身統一合氣道の稽古そのものであり、心が静まっているから、相手の氣配をキャッチして、適切なタイミングで動けるのと同じです。どのタイミングで動くかと考えた瞬間に分からなくなってしまいます。
禅の言葉に「そつ啄同時(そったくどうじ)」という言葉があります(そつ=口+卒)。「そつ」とは、卵の中の雛が内側から殻をつつく音。「啄」とは、卵の変化に氣がついた親鳥が外側から殻をつつく音。
同時に行われることで、雛はスムーズに殻を破ることが出来ます。早くても駄目、遅くても駄目。どちらも上手くいきません。相手の状態をよくみて、「その時」を逃さないことを説いた言葉です。
それには「氣が通っている」という土台が必要。多くの人を導く立場にあるリーダーには必須の訓練であり、そのため、多くの会社の幹部研修で取り入れられています。
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