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2013/08/01

プレッシャーを活かす


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大事な場面、失敗の許されない場面では誰でもプレッシャーがあります。


プレッシャーに支配されてしまうと、自分の思うように身体を使えず、望む結果を得ることが出来ません。逆に、全くない状態では集中力が欠けてうまくいきません。

何か一つのことを成功させようとしたら、必ずプレッシャーは生じます。生理現象の一つと言っても良いでしょう。

プレッシャーは自分自身の一部であり、自分から切り離することは出来ません。プレッシャーから逃げれば逃げるほど、追いかけて来るものです。

それでは、どうしたら良いのでしょうか。

プレッシャーを除去することは出来ませんが、順応することは出来ます。この「順応」こそポイントなのです。

順応するための具体的な訓練方法の一つが「呼吸を静める」ことです。呼吸をコントロールするのではなく、自然な呼吸に身を任せることです。

「氣の呼吸法」は心身統一した姿勢(統一体)を確認してから行います。姿勢が乱れていると浅くて荒い呼吸になってしまいます。

「吐くに任せて」息を吐けば、吐く息は最後に無限小に静まって行きます。同時に心も静まって行きます。

プレッシャーがかかっている状態で、呼吸を静めることによって、その状態に順応することが出来ます。つまり、集中力を高く保ったままで、自分の思い通りに身体を使えます。

「心を静める」というと、「平時の状態に戻る」と考える人がいますが、そうではありません。平時には平時の心の状態、戦時には戦時の心の状態があります。戦時なのに平時に戻ってしまったら全く役に立ちません。

どちらの状態でも、心を静めることによって、その環境に順応出来ます。

私は数百人、数千人の前で講演をする機会が頻繁にあります。

確かに、舞台慣れする部分もありますが、毎回「成功が前提」ですので、それは大きなプレッシャーを感じています。そんな時は、自分が感じているプレッシャーはそのまま放っておき、氣の呼吸法をしています。

余りにプレッシャーが大きいとスムーズに息を吐くことが出来ません。それでも氣にせずに繰り返していると、徐々に呼吸は静まって来ます。

訓練の初期では、呼吸が静まるのに随分と時間がかかりましたが、最近では、一回息を吐くだけでも呼吸が静まるようになって来ました。

私は元々、人前に立つのが苦手でしたので、訓練をしていなかったら、今の自分はあり得ませんでした。

プレッシャーに支配されるのではなく、活用出来るようになって来ると、これほど有り難いものはありません。むしろ、プレッシャーが全くない時こそ、用心をしなければいけません。事の重要性を理解していないか、やる氣が欠如しているのかもしれません。

氣の呼吸法を学ばれている皆さんには、平時に訓練するだけではなく、ここ一番、大事な場面で訓練して下さい。皆さんが持っている力を存分に発揮するための大きな助けとなります。

トップアスリートが「心身統一合氣道に求めていること」の一つです。

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