心を決める
藤平信一です。
この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。
何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。
単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。
「心を決める」
人間が精神的に最も強さを発揮するのは「心を決めた」ときです。幾つかの選択肢があると、ときに人間は迷います。その迷いが、精神的な弱さを生み出します。
例えば、朝、起きることをイメージして下さい。「起きる!」と心を決めれば、楽に起きることが出来ます。布団のなかでぐずぐずすると、かえって疲れるものです。
前日の夜、眠りにつく前に心を決めておくと効果的です。「明日、○時に起きる!」と自分に言って聞かせて休むのです。
心の決め方がいい加減で、「もう少し寝る」という選択肢があると、起きるか寝るかで迷って心は弱くなります。
進路を決めるときも「心を決める」ことが大切です。
心身統一合氣道学院を卒業して、志のある者は内弟子採用試験を受けます。採用面接をする際に、私から必ず質問することがあります。それは「内弟子以外の選択肢を捨てられるかどうか」です。
身につける学びは、特にプロとして活躍しようとするならば、十代、二十代の過ごし方が重要です。
内弟子修行は十年間ですので、内弟子になると言うことは、内弟子以外の道を捨てることを意味します。内弟子を選ぶということは、他の可能性を捨てることであり、その覚悟がある者だけを内弟子に採用します。
なぜかと言えば、内弟子修行はとても厳しいので、内弟子以外の選択肢を持っていると心が弱くなって、その厳しさを乗り越えることが出来ないからです。「自分にはこの道しかない」と心を決めることが重要なのです。
「若者の持つ可能性は無限だ」という人がいますが、この意味を履き違えている人がいます。
恵まれた時代なので、多くの人は自分の進路を自分で選択出来ます。その意味では可能性は無限です。しかし、一つを選択するということは、他の可能性を捨てることです。選択した時点で、他の可能性は消えるのです。
だからこそ、選択は慎重にしなければいけません。事前に調べたり、様々な体験をしたりすることも必要です。
一つの選択をしたにも関わらず、他の選択肢を追い求めることは、「無限の可能性」ではありません。「あの時、他の選択肢を選んでいれば・・・」というのは最悪です。心には迷いが生じて、もう苦難を乗り越えることが出来ません。
心が決めれば、どのような苦難でも乗り越えて行けるものです。心を決めるということは、心を100%目標に向けること、すなわち「心身一如」の状態です。このとき、我々が持っている能力が最大限に発揮されます。
心を決めることは、大きなことから得られるというよりも、日常生活の小さなことの積み重ねで得られます。
「やる」「やらない」というのも迷いの一つです。どうせやらなければいけない事は、「やる」と心を決めて、それ以外の選択肢を全て捨てることです。
朝起きること、家の掃除や整理整頓といったことから、「心を決める」訓練をすることです。進学や就職、結婚など、大きなことも同じことにおいても、心が決められるようになります。
一つのことを達成する人は、どこかで「心を決める」こと覚え、それを日常生活で実践している人です。
新年を迎えて、皆さんは今年、何に心を決めますか。
さて、今月の実践・検証です。
[実践すること]
- 日常生活の小さなことについて心を決める。(朝起きる、本を読む、掃除をする、など)
- 行う」以外の選択肢を心の中から捨てる。
[検証のポイント]
- 実際に行ってみて、心を決めたときと、心を決めないときの違いを体験する。
この記事はメールマガジンに掲載されたものです。
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