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2008年10月の1件の記事

2008/10/01

氣を切らない工夫

藤平信一です。

この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。

何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。

単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。


「氣を切らない工夫」

心身統一合氣道の稽古では、一つの技を終えた後に、「氣を切らない」訓練をします。「氣を切る」とは、氣持ちが切れてしまうことです。

「休日に限って風邪を引いて、せっかくの休日が寝て過ごしてしまった」、こんな経験のある方も多いことと思います。なぜ、休日に限って風邪を引くのでしょうか。

平日に仕事をしている方で、平日は氣を張っているのですが、休日になると氣を切ってしまいます。氣を切ることで風邪を引くのです。

風邪を引かないためには、休日を迎えるにあたって氣を切らない工夫をすることです。例えば、休日の過ごし方を具体的に考えるだけで違います。そのように心を決めるだけで、氣は抜けなくなります。

目的もなくダラダラと過ごせば、氣を切ってしまいます。休日くらい何もしたくない、という方がいるかもしれませんが、それならば、「休日は身体を休める」と心を決めれば良いのです。

私にはあまり休日がありませんが、たまに休みを取るときは、何をするにも、しないにも、必ず心を決めています。心を決めることで氣を切らなくなります。

私も以前は休日になると風邪を引いていましたが、氣を切らないようになって、風邪を全く引かなくなりました。

ちょっとした工夫が大切です。

私はいつもスタッフや内弟子と一緒に仕事していますが、大きなイベントの後は、必ず氣を切る者がいます。張り詰めていたものが、切れてしまうのでしょう。

したがって、大きなイベントの後ほど、氣を切ることがないようスタッフ一人一人に声をかけています。

また、大きなイベントの直後は出来るだけ休みを取らずに、数日、通常勤務した後に休みを取るようにしています。すると、調子を落とすスタッフはいなくなります。

私自身も年に何回か海外に指導に出かけますが、帰国後は、すぐには休みを取らずに、何日かしてから休みを取ります。これもまた「氣を切らない」工夫です。

藤平光一先生は、第二次世界大戦で戦地から帰ってきたときの話です。

終戦後、無事に帰国した方には、温泉等で休養を取ったところ、徐々に体力を失って亡くなった方が多くいたそうです。せっかく無事に帰国したのに不運なことです。

それを聞いて知っていた藤平先生は、帰国後すぐに休養を取らずに、1週間くらい畑仕事をして、それから休養を取ったそうです。戦地という異常に氣を張り詰めていた状態から、氣が抜けてしまったことで、身体に大きな影響が出たのでしょう。

藤平光一先生は、「氣を切らない」工夫をした訳です。

我々の日常生活では、大きな出来事の後に特に注意が必要です。学生であれば、入学試験に合格した後がです。若い社会人であれば、何かを達成した後がです。ご年配の社会人であれば、定年退職した後です。

北京オリンピックが終わりましたが、出場した選手の皆さんは今こそ「氣を切らない」工夫をするときです。(実際、私はその様に指導しています)

「氣を切らない」とは、無理を続けて頑張ることではありません。誰にでも休息は必要です。ただし、休息を取る際に氣持ちが切れて、氣が抜けてしまうと、身体に思わぬ影響が出るものです。

「氣を切らない」工夫が大切です。

今月の実践・検証です。

[実践すること]

  • 自分がいつ「氣を切りやすい」かを紙に書き出す。
  • そのとき、「氣を切らない」工夫をする。(目標を決める、等)

[検証のポイント]

  • 「氣を切らない」ことで、どの様な影響があったか観察する。

この記事はメールマガジンに掲載されたものです。

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