相手の立場に立つ
藤平信一です。
この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。
何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。
単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。
「相手の立場に立つ」
心身統一合氣道の稽古の基本となる原則があります。それが「心身統一合氣道の五原則」です。
心身統一合氣道の五原則
一、氣が出ている
二、相手の心を知る
三、相手の氣を尊ぶ
四、相手の立場に立つ
五、率先窮行 [ソッセンキュウコウ]
氣が出ているから、相手の心を知ることが出来ます。相手の心を知るから、相手の氣を尊ぶことが出来ます。相手の氣を尊ぶから、相手の立場に立つことが出来ます。あとは自信を持って行動するだけ(率先窮行)です。
この通り実践して初めて相手を導くことが出来ます。
道場の稽古では「相手の立場に立つ」訓練をする訳ですが、道場だけで稽古しても、あまり身につきません。
道場で一日に稽古するのは数時間、多忙な社会人ならば、一週間、一ヶ月で数時間程度でしょうか。当然のことながら、道場で稽古していない時間の方が長く、多くの影響を受けているということです。
最も効率的に身につけるには、道場で稽古するのは勿論、日常生活で稽古することです。そして、頭で「相手の立場に立つ」と考えていても意味がありません。実際に「相手の立場に立つ」行動を起こすことが重要です。
例えば、買い物をする時に、レジで店員にお金を渡す際、店員が数えやすいようにお札を種類ごとにまとめたり、小銭をまとめることが出来ます。周囲を観察していると、定員にすごく乱雑にお金を渡して、店員が数えるのに苦労する場面を目にします。
ちょったした心配りが「相手の立場に立つ」ことです。
例えば、カジュアルなレストランで食事をしている時に、店員がテーブルの上のお皿などを片付ける際、店員が片付けやすいように移動させることが出来ます(高級店はNGかもしれませんが)。周囲を観察していると、少しの協力を惜しむことで、店員が片付けるのに苦労している場面を目にします。
ここでも「相手の立場に立つ」ことが出来ます。
指導の現場で言えば、相手が聞き取りやすい声量や声質、相手が読みやすい字の大きさ(ホワイトボード使用時など)、相手が理解しやすいスピード、などがあります。私は時々、他の方の講演を拝聴するのですが、聞き取りにくい話し方に苦労することがあります。
ここでも「相手の立場に立つ」ことが大切です。
日常生活で自分のことを振り返ってみると、日頃から氣を付けているつもりでも、実はもう一歩心配りに欠けていることがあります。私も完璧には程遠いのですが、日常生活を稽古と捉えているので、足りないことを日々発見して、改善することが出来ます。
これはとても有り難いことです。
日常生活で、常に「相手の立場に立つ」ことを実践することで、合氣道の技においても同じことが出来ます。日常生活を疎かにする者に、身につくことは何もありません。ぜひ日常生活で実践なさって下さい。
そもそも、「相手の立場に立つ」心の源泉は・・・・・、今月の実践・検証でご自分で感じ取って頂下さい。
今月の実践・検証。
[実践すること]
- 日常生活のあらゆるコミュニケーションで、相手が楽になるような心配りをする。
- その心配りを手帳やノートに記録する。
[検証のポイント]
- 心配りしたことで相手がどの様に反応したか。
- 「相手の立場に立つ」心の源泉は何か。
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