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2007/08/30

氣の出た挨拶をする

藤平信一です。

この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。

何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。

単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。


「氣の出た挨拶をする」

昔から挨拶は人間関係を築く基本とされている。

挨拶は、昔であれば家庭で躾として厳しく訓練したものだが、最近では、学校や会社で訓練しなければならない事が多い。道場でも同じことが起きている。

数年前に、大手コンサルティング会社が毎年開催している「新入社員向けセミナー」を拝見する機会があった。全国から集まった、様々な業種の新入社員たちに対して、インストラクターはまず挨拶から指導していた。

私が想像していた以上に参加者が挨拶を出来ず、その現状に驚いたのを今も覚えている。なるほど、今は会社で訓練しなければいけない時代だと感じた。

そのセミナーでは、「お辞儀をするときは角度は何度」とか、「とにかく大きな声で」と指導していた。それで良くなった人もいたが、形だけの挨拶になってしまい、ただ大声を出せば良いと勘違いした人も多く見られた。

形から入ることにも意味があるのだろうが、最も重要なのは、何のために挨拶をするのかを知ることだ。

そもそも、「挨拶」は禅語の一つである。禅語としての意味はさておき、氣の学びとしてお話したい。

総ての挨拶は、相手に氣(氣持ち)を向けることから始まる。それも、プラスの氣でなければいけない。

相手に氣を向けない状態で、ただ大声で言葉を発しても、うるさいだけで相手には迷惑なだけだ。心のなかで相手を迎える氣持ちがないのに、とりあえず、「いらっしゃいませ」と大声を発するのと同じである。

氣を向けるから「氣づく」のである。相手に氣を向けさえすれば、相手の状態に心の状態を知ることが出来る。

元氣そうなのか。元氣がないのか。
喜んでいるのか。喜んでいないのか。
自分の伝えた事を理解したか。理解していないか。

氣を向けていなければ、相手の状態は何一つ分からない。形の訓練の前に、氣を向けることを訓練する必要がある。だからこそ、挨拶が人間関係を築く基礎となり得るのである。

日頃、挨拶を自分から積極的にされているだろうか。

 A 「Bさん、こんにちは!」
 B (Aに対して)「あっ、こんにちは!」

こういうやり取りをよく目にする。形としては、AもBも同様に挨拶しているように見えるが、氣の使い方でみればAとBでは完全に異なる。

Aは、Bの存在に氣づいて、自分から積極的に挨拶した。それが出来るのは、氣が出ているからである。一方のBは、Aから挨拶されて初めてAの存在に氣づき、Aに対して応答している。つまりAは「挨拶」をしていて、Bは「応答」しているのである。

応答するのが悪い、と言っているのではない。「挨拶」とは、相手に氣を向けることから始まるのだから、いつも応答になっている方は、自分から積極的に氣を向けているか、チェックしてみる必要がある。

会社でも学校でも、ゲーム感覚で実践すると身に付きやすい。ルールは簡単、先に挨拶した方が勝ち。応答した方が負け。これにより、自分から周囲に積極的に氣を向けるようになる。

子供などは行き過ぎて、隠れておいて相手を待ち伏せして、先んじて挨拶しようとするかもしれない。それでも、挨拶しないよりも、氣のない形だけの挨拶をするよりも、ずっと良い習慣が身に付く。

お互いに氣を向けているときに氣が通い合う。氣が交流する。「挨拶」とは、氣の交流の基本なのである。

今回の実践・検証。

[実践すること]

  • 自分から積極的に氣を向けて挨拶する。「応答」するのではなく「挨拶」をする。
  • 自分から挨拶した回数、相手(周囲)から挨拶された回数を一日単位で手帳に記録する。
  • 最初は勝ち越し、最終的には全勝を目指す。

[検証のポイント]

  • 相手(周囲)の自分対する反応がどのように変化したか。

この記事は「藤平信一メールマガジン」に掲載されたものです。このブログより早く記事をお読み頂けます。

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