習慣を変える(2)
【記事の読み方】
藤平信一です。
この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。
何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。
単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。
「習慣を変える(2)」
先回の「習慣を変える」の続きである。
心身統一合氣道の稽古において、正しい動作を学び、それを新しく習慣づけることが肝要である。今回は、習慣を変える具体的な方法をお伝えしたい。
習慣を変えるには、「意識の深さ」と「繰り返し」が重要だ。まず、「意識の深さ」についてお伝えしたい。
悪い習慣を持っていた人が、劇的な体験をすることにより、完全にあらたまることがある。私の友人で、長年に渡り大酒を飲んでいた者がいるが、酒が元で大病を患い、生死の境を彷徨った者がいる。幸いに完治したが、その後、酒を一滴も飲まなくなった。
生命に関わるような体験は、意識に深く入る。意識に深く入ることによって、習慣が変わるのである。
しかし、日常生活でそういった劇的な体験をする訳にはいかない。そもそも、劇的な体験は自分が望んで得るよりも、不可避な状況で得ることが多い。自分で選択した体験ではないことが多いので、自分が望む通りに習慣を変えられるとも限らない。
意識に深く入れるには潜在意識の活用があるが、とても深い内容なのでまたの機会にお伝えしたい。
そこで、重要なのが「繰り返し」である。心をしっかり使って、同じ動作を繰り返すことによって習慣を変えることが出来る。
先回の実践・検証は、靴の履き方を変えることだった。始めのうちは意識して心懸けていたものの、数日経つと、忘れてしまった人が多かったようだ。それでは「繰り返し」にならない。思い出して何かをする、というのはとても面倒なことだ。それに思い出さない可能性も高い。
どうしたら「繰り返し」が出来るか。
セミナーなどで、同じように靴の履き方で参加者に実践・検証して頂くことがある。
こんな方がいらした。左が革靴、右がスニーカー、左右で履く靴が違うようにする。すると靴を履くごとに思い出す。この方は、習慣を変えることに成功した。余談だが、街中を歩いていると変な目で見られたそうである。
こんな方もいらした。
スニーカーの靴紐で右だけに目立つようにリボンを付け、革靴の中敷きは左だけ色を変えた。また、家中に「靴は左から」という貼り紙をして、潜在意識に入れる努力をした。この方も、習慣を変えることに成功した。
靴の履き方を変えることそのものには、あまり意味はない。一方で、自分の意志で習慣を変えることに大きな意味があるのである。様々な工夫をすることが尊い。
藤平光一先生は、「どんな分野であっても、一流の人間とは、正しい努力を飽きずに続ける人間である」と言われる。良い習慣を身に付けるには「繰り返し」が不可欠であるが、氣合いと根性だけでは継続出来ない。継続するための日常の工夫が重要だ。
日常の工夫、それが氣の学びである。
今回の実践・検証です。
[実践すること]
- 先回と同じく、左右で靴を履く順番を変える。意識しなくても出来るように、習慣化をする。
- 「繰り返し」の工夫を3つ考え、実践してみる。
[検証のポイント]
- 習慣化で効果のあった工夫は何か。
- 他の習慣化で、応用できるだろうか。
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