~する・~される
【記事の読み方】
藤平信一です。
この記事は、心身統一合氣道の根幹である氣の原理(心が身体を動かす)を、日常生活で実践し、検証するための記事です。読むだけでは意味がありません。
何事を身に付けるにも実践することは基本です。しかし、ただ実践するのではなく、その結果、何がどの様に変わったかを検証することが重要です。
単なる知識として得た学びは、失いやすいものです。一方で、自ら実践し、検証して得た学びは失うことはありません。まずは1ヶ月間、実践・検証して下さい。
「~する・~される」
心身統一合氣道の根幹は、氣の原理(心が身体を動かす)である。「心が身体を動かす」とは、言い換えれば、「心の状態は、常に身体の状態に影響を与えている」ということだ。
心身統一合氣道の技の話である。相手が力一杯、自分の手首を握ったとしよう。その相手を自由に動かし、スムーズに導くことが出来るだろうか。それが出来るかどうかは認識次第だ。
相手が握っている事実は変わりないが、認識の仕方は二つある。「持たれた」と「持たせた」である。
「持たれた」と認識して握られると全く動くことが出来ないが、「持たせた」と認識して握らせると自由に動くことが出来る。初めて体験する者にとっては不思議以外の何ものでもないが、要は、心の持ちようなのである。
心には形がないので、自分がどの様な心の使い方をしていても、周りの人間には分からないだろう、と考える人がいる。心身統一合氣道では、その考えでは通用しない。論より証拠、間違った心の使い方では技が出来ないからだ。
日常生活でも、同じような心の使い方がある。
人前に出ると緊張する、という人が多い。そういう人は、「見られている」という認識を強く持っている。自分に対して、氣を引いてしまうのである。
「見られている」ではなく、「見ている」と認識を変えるだけで、驚くほど緊張は緩和する。つまり、相手に対して、氣を向けるのである。
そもそも、氣を引くときは自分のことばかりを考えている。「失敗したらどうしよう」「評価されなかったらどうしよう」など、全て自分のことばかりだ。
自分ではなく、相手に対して氣を向ければ良い。「相手はどんな人柄か」「相手はどんな表情をしているか」「相手はどんな服装か」などは、全て相手のことである。内から外へ、氣の向きを変える。
私は緊張をしやすかったが、これを覚えて、同じ緊張感でもプラスに働き、大事な場面に非常に強くなった。
別の例をあげれば、仕事を頼まれた時の認識がある。
仕事を頼まれると、「させられている」と捉える人が多い。そうすると、能率は悪く、必要以上に疲れるものである。同じ仕事でも、「(自分から)している」と捉えるだけで、驚くほど能率が上がり、ほとんど疲れない。
簡単に言えば「同じやるならば楽しくやろう」ということだが、この心の切り替えが出来ない人が実に多い。わざわざ疲れるような心の使い方をして「疲れた」と言い、やる氣を失っていくのだから大変である。
心身統一合氣道では心の切り替えを稽古するのだが、日常生活で活用すれば、楽に物事を行えるようになる。一つの技でも、実に奥が深いのである。
今回の実践・検証。
[実践すること]
- 人に会うときに「見られている」と思って会ってみる。人に会うときに「(自分が)見ている」と思って会ってみる。
- 仕事をするときに「させられている」と思ってやってみる。仕事をするときに「(自分から)している」と思ってやってみる。
[検証のポイント]
- どちらが、より落ち着いて人に会えたか。
- どちらが、より楽に仕事を出来たか。
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