« 各大学合同上級者合同講習会 指導 | トップページ | 楽しむ力 »

2005/12/08

見る・見られる・見せる

「人前に出ると緊張してしまうのですが、どうしたら良いでしょうか」と、多くの方からご質問を頂きます。

一口に緊張と言っても、緊張をプラスに捉えるかマイナスに捉えるか、それによって結果は違ってきます。プラスの緊張感は集中力を高めて能力を最大限に発揮しますが、マイナスの緊張感は何もできなくさせてしまいます。ここでのご質問は、マイナスな緊張のことです。

慣れている方や、人前に出ることが好きな方は良いとしまして、人前で落ち着いて行動するには氣の訓練が必要です。

私は今でこそ、数百人を前にして講演をさせて頂いていますが、子供の頃は人前に出るとすごく緊張したものでした。小学校の卒業式で校長先生から卒業証書を頂いたのですが、壇上を歩く際に、右手と右足が一緒に動いてしまいました。母からは今も「あの時は恥ずかしかった~」と言われます(笑)。

まずは基本的な氣の働きをお話します。

周囲に氣持ちが向いている状態を「氣が出ている」と言います。一方で、自分のことだけに氣持ちが向いてしまっている状態を、「氣を(自分に対して)引いている」と言います。人前に立つときに「自分は見られている」と心を使っていると、十人いれば十人、百人いれば百人の氣を受けてしまいます。

どなたかと二人一組で実験をしてみましょう。

「自分が見られている」と思うと、相手の視線が氣になります。「自分が見ている」と思うと、相手の視線が氣になりません。氣持ちが内に向いてしまうと、周囲の氣を受けてしまいます。氣が自分の内にしか向かないので何も氣づけないんですね。

今度は、人前に立つとき「自分が見ている」と心を使ってみます。自分から積極的に相手に氣持ちを向けることがポイントです。すると、相手が十人いても百人いても、氣を受けなくなります。氣持ちが外(そと)に向くことで、氣を受けなくなります。

氣を向けているので、相手の状態にも氣づくことが出来ます。講演をするとき、講演をお聞きになっている方の反応を見ながら、話す内容を変えることも出来るようになる訳です(笑)。この氣の働きを知って、氣を積極的に相手に向けるようになって、私は落ち着いてお伝え出来るようになりました。

「自分が見られる」と「自分が見る」では天地ほどの差があります。氣が内に向くのと、外に向くのとの違いです。

補足をしますと、「自分が見せる」こととも違うので注意が必要です。

意識して相手に「見せよう」とすると、大抵の場合は不自然になり、それがまた新たな緊張に繋がることがあります。「見せる」ことをしていては、「魅せる」ことは出来ないんですね!特に舞台に立つ方は、この違いをよくご理解頂けるようです。

このテーマは本当に深いと感じています。

ご一緒に取り組んで参りましょう。

|

« 各大学合同上級者合同講習会 指導 | トップページ | 楽しむ力 »