あるべき姿を共有する
私たちは誰でも、相手に対してその人のあるべき姿を描いています。
夫婦であれば、夫は妻に対して「この様にあって欲しい」という姿を持ち、妻は夫に対して「この様にあって欲しい」という姿を持っています。
会社であれば、経営者は社員に対して「この様にあって欲しい」という姿、社員は経営者に対して「この様にあって欲しい」という姿を持っています。
親と子供、先生と生徒、友人間、チームメイトであっても同じことです。
しかし多くの場合、自分が相手に望む姿をお互いに共有することはなく、それぞれの心の中で「願望」として留められています。特に日本では、言葉で表さなくても理解することを美徳とされています。その美徳は大切ですが、それが人間関係を悪くする一因にもなっています。
一例をあげましょう。
家庭において、夫が自分の考える果たすべき役割を考えるとします。しかし、それが妻が持つ夫の果たすべき役割と一致していないと、夫が努力をすればするほど、妻は評価するどころか不満を持ちます。
夫は妻から自分の努力を正当に評価をされず、感謝もされないので、妻に対して不満を持ちます。つまり、お互い一生懸命していることが理解されなくなってしまいます。こうなると、夫婦の関係が悪くなるのはお分かりだと思います。
唯一の解決法は、夫が持っている夫の果たすべき姿と妻が持っている夫の果たすべき姿を共有することです。夫の役割は、会社でバリバリ働いて一家の家計を支えることなのか、それとも家族と出来るだけ多くの時間を過ごすことなのか、また、どの様にバランスを取るのか、それによって変わりますね。
最近どういう訳か、知人から結婚の相談をよく受けるようになりました。若輩で人生経験は豊富ではないのですが、いつもお伝えするのは、まず、お互いが相手に求める姿を共有することです。その姿がはっきり違うときは、恋愛感情で誤魔化さないことです。
結婚をすれば、自然に解決すると安易に考える方が多いのですが、基本的な部分で相手に求める姿が違っていると難しいんですね。反対に基本的な部分が共有できれば、その他の違いについては、お互いの努力によって乗り越えて行けます。
チームワークにおいても同じことです。
チームリーダーが、自分が思うチームリーダーとしてあるべき姿と、チームメイトが思うチームリーダーとしてあるべき姿があります。チームリーダー自身が思う姿が、行動力で行動を示すことだとして、チームメイトが思うチームリーダーの姿がコミュニケーションだとすると、チームリーダーが努力すればするほど、評価は得られなくなります。
それが共有できているかどうかが、チームワーク成功のカギです。
心が身体を動かします。言い換えれば心の状態が行動を決めます。したがって、結果として起こった行動を変えることは難しいのです。まず、お互いの心に持つ価値観を共有することが重要です。
ご自分の持っている姿を周囲の方と共有していますか。
ご一緒に取り組んで参りましょう。
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