違った角度から本質を学ぶ
突然ですが、私はピアノを弾きます。
私のピアノの先生は藤平 光一先生のお弟子さんのお一人で、日本でも有数のピアニストです。一方で、私はあまり優秀な生徒ではありませんでした(笑)。しかし、先生から教えて頂いたことが今とても活きています。先生から頂いた多くの氣づきから二つをお伝えします。
一つは、ピアノを弾く前に自分の心の状態を知ることでした。同じようにピアノを弾いているつもりでも、心の状態によって音色は変わってしまいます。したがって、ピアノを弾く前に、自分の心が静まっているか確認をしてから鍵盤に触れていました。「心が身体を動かす」のですから、心の状態は全て音色に表れます。
このことは今、心身統一合氣道に活きています。同じように技を行っているつもりでも、心の状態によって技は変わってしまいます。したがって、技を行う前に、自分の心が静まっているか確認をしてから技を行っています。心の状態は全て技に表れます。これを徹底するようになって、自分の技が別物になりました。
もう一つは正しいリラックスです。正しくリラックスした状態で鍵盤に触れると、何とも言えない澄んだ音色がします。力を入れて弾いたり、氣が抜けた状態(虚脱状態)で鍵盤に触れたりすると、実に濁った音色がします。発表会などで大きな会場でピアノを弾くときも、澄んだ音色は会場の隅々まで行き渡ります。濁った音は籠もってしまい遠くまで届きません。
このことも今、心身統一合氣道に活きています。正しくリラックスした状態で技を行うと、自然なリズムが生まれ、動きがとても大きく見えます。力を入れて技を行ったり、氣が抜けた状態(虚脱状態)で技を行うと、不自然なリズムになり、動きも小さく見えます。心身統一合氣道とピアノでは行うことは違いますが、面白いほど共通点があります。
十年ほど前に藤平光一先生が海外の新聞社のインタビューを受けた際に、なぜ心身統一合氣道の後継者にピアノを学ばせたのか記者から質問されました。藤平先生は一言、「心身統一を体得させるため」と言われました。心身統一合氣道は技の形や動きだけを稽古していても身に付きません。心身統一を体得して初めて出来ます。そのためのピアノでした。
ピアノはたまたま、私が興味を持ったからで、他のことに興味を持ったら他のことでも良かったのかもしれません。幸いにして私はピアノで最高の先生に出会い、ピアノという違った角度から心身統一を教えて頂きました。その当時、心身統一合氣道の他に茶道と日本舞踊を習っていました。また、外で思いっきり身体を使って遊んでいました。
全てが心身統一の基礎となりました。
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