« 自分のことが見えているか | トップページ | 自分と相手を相対的にとらえず一体となり動く »

2005/06/16

相手ではなく、まず自分をコントロールする

相手をコントロールするのではなく、自分の心と身体をコントロールする」、これは、心身統一合氣道を学ぶ上で重要な原理原則です。心身統一合氣道では、相手を動かしたり投げたりすることを考える前に、まず、自分の心と身体をコントロールします。

なぜでしょうか。

相手を導くのに、自分の姿勢が崩れてしまっては出来ないからです。姿勢と言っても、フィジカルな意味だけの姿勢ではありません。心の状態が安定してはじめて、身体の状態も安定をします。したがって、安定した姿勢を保つには自分のコントロールが必要です。

理屈は分かっていても、始めは相手を動かすことで精一杯になってしまい、自分の心と身体のコントロールを忘れている方がほとんどです。稽古を続けることによって、次第にコントロール出来るようになってきます。

心身統一合氣道の稽古によって「人を動かす」ことで視点が変わります。私には現在でも「相手を先に動かそう」という心が生じることがあります。しかし、原理原則を知っているので、その度に改めることが出来ます。私にとって心身統一合氣道の稽古は、心の状態の定期チェックとして、とても重要なのです。

日常生活では「相手を変える前にまず自分が変わる」ことです。

相手の姿は見ることは出来ますが、自分の姿を直接見ることは出来ません。自分の姿を知るには鏡に姿を映すか、誰かに教えてもらう必要があります。したがって、よほど氣をつけていないと、自分のことを棚に上げてしまって、相手のことだけにこだわりやすいのです。

一例を挙げましょう。

相手が自分に対してマイナスな表情、マイナスな態度で接したとしましょう。私たちは「なぜ、あの人はあんなにマイナスなのか」と考えがちなのですが、実は、相手に対する自分の表情や態度がマイナスなことがあります。相手をプラスに変えたいのであれば、まず自分がプラスになることです。

相手が自分の話を聞いてくれないときも、同じことが言えます。私たちは「なぜ、あの人はあんなに話を聞かないのか」と考えがちですが、実は日頃、自分が相手の話を聞いていないことがあります。相手に話を聞いて欲しければ、まず自分が相手の話を聞くことです。

私たちは、問題の原因を自分の中にではなく外に求める傾向があります。言い換えれば、「自分は悪くない」という考えです。上述の例で言えば、「マイナスな表情・態度を取った相手が悪い」とか、「話を聞かない相手が悪い」などですね。それは、そもそも自分の姿を直接自分の目で見ることが出来ないこと、身体の状態と違って心の状態には形がないことに原因があります。

しかし、心身統一合氣道の稽古で具体的に様々な技を学ぶことより、「自分を先に変える」という視点の転換が起こります。藤平 光一先生は、道場だけで通用する技は役に立たないと言われます。心身統一合氣道を通して得たことを、危険回避に活かすのは勿論のこと、生き方そのものに活かしてはじめて意味があるということです。

ご一緒に学んで参りましょう。

|

« 自分のことが見えているか | トップページ | 自分と相手を相対的にとらえず一体となり動く »