相手の立場に立つ
「相手の立場に立つ」ことについて、国内外で頻繁に質問を頂きます。しかし、ほとんどの方が間違って解釈をなさっています。
相手の立場に立つの「立つ」とは、行動を起こすことを意味します。ところが、多くの方が「相手の立場を考える」ことをしてしまいます。
心身統一合氣道の稽古でも、相手の立場を考えることばかりして、技を行う前に考えごとをしている方をよく目にします。
「相手の立場を考える」のと「相手の立場に立つ」のは根本的に違います。私たちのことで具体例をあげましょう。
氣の郷では、年間を通して多くのワークショップを開催しています。準備責任者となるスタッフがいて、参加者の皆さまの立場に立って、快適にご参加頂けるように準備を進めています。
ところが、中には参加者の立場で考えようとするスタッフがいます。参加者リストを作成して、来られる方お一人お一人をイメージして、その方にどんなことが必要かを考えてしまうのです。これでは、本当に必要なことを氣づくことは出来ません。
なぜでしょうか。
参加者を頭でイメージしても、あくまでも自分の視点による考えで、自分のイメージと実際は違うからです。
そこで、私は実際に参加者と同じように行動するようにしています。「考える」のではなく「行動する」ことがポイントです。自分が本物の参加者になることが、「相手の立場に立つ」ことです。
私も自分が書いたメールマガジンを購読し、講習会の案内を請求し、講習会の申込書に記入し、講習会費を振り込んでみることもあります。ときどき、参加者の立場で問い合わせの電話をかけてみます。また、時には一人の参加者となって講習を受けることもあります。参加者の皆さまと同じ食堂・更衣室・化粧室を使っています。
そうすることで、氣が行き届いていないことに氣づくことが出来ます。
講習会費を払いたくても郵便振替では平日勤務だと不便だったり、申込書の記入する欄が煩雑で分かりにくかったり、更衣室にハンガーがなかったり、受付にスタッフがいなかったり・・・。これでは氣の研究会とは言えません(苦笑)。
氣の郷のスタッフも、少し氣が緩むと「考えごと」を始めてしまうので、全員で「行動」することを心がけています。(私も同様です)
こうしてお伝えすると、何だか当たり前の話に感じてしまうのですが、「相手の立場を考える」と「相手の立場に立つ」との違いについて、氣づいていない方がほとんどです。「自分は大丈夫」と感じた方は要注意かもしれません(笑)。
ご一緒に「相手の立場に立つ」ことに取り組んで参りましょう。
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